
日本で約15年ぶりに誕生した、大手傘下に属さない“独立系”の航空会社「トキエア」が、今“第2の創業期”を迎えている。新潟空港を拠点に、2024年1月から地方路線に特化した事業展開を進めてきたが、搭乗率の低迷による路線休止など紆余曲折を経てきた。2025年6月には和田 直希氏がCEOとして共同代表に就任し、実業家・堀江 貴文氏も経営に参画する新体制へ刷新。“異色の経歴”を持つ和田氏へ単独インタビューを行い、航空業界の常識にとらわれない経営戦略と、地方創生へのビジョンを聞いた。
トキエアでCEOを務める和田氏は、同社の現状について、「導入したフランス製ATR機のAOC(航空運送事業許可)取得が遅延したことなどにより、当初予定していた就航計画から2年という大幅な遅れを余儀なくされました。現在、業績は非常に厳しい状況にあります」と語った。
和田氏は、エンタメ業界から航空会社トップへと転身した異色の経歴を持つ45歳のCEOだ。就任から日が浅いものの、「会社を根本から立て直す」という強い責任感を持っており、「私の責務はこの困難な状況を打破し、会社を黒字化のフェーズに持っていくことに他ならないです」と決意を表明する。

トキエアのATR72-600型機
また、和田氏は航空業界に対して深い思い入れがあるという。兵庫県伊丹空港の近くで生まれ育ったことから、「子供の頃から飛行機は身近な存在でした」と明かした。
トキエア参画前には、インドネシアで家具製造工場を経営していた際にも航空産業への参入を計画したことがあったが、「航空会社は国策のようなイメージが強く、外資の参入が厳しかったため断念しました。それでも、いつかは航空業界に携わりたいという思いは持ち続けていました」と述べた。
海外での仕事が多く、コロナ禍以前には年間100回以上の航空機利用があったことを明かす。「ATR機にも何度も乗った経験があり、最初はエンジン始動時の音に驚いたりもしましたが、今では景色も見えて良い飛行機だと思います」と機材への理解と愛着を語った。
「日本の航空事業には、羽田と結ばないと黒字化できないというジンクスがあるようですが、新潟でその常識を覆したいです」と考える。JR新幹線によって航空路は消えたわけだが、むしろライバルであるJRを味方につける構想があるという。
