佐渡ブロック

 佐渡ブロックとは、単に雪雲を「遮る」だけでなく、雪雲が「育つ」のを防ぐ効果も持っているのです。この二つのメカニズムが合わさることで、新潟市周辺に雪の少ない領域が生まれている、というのが研究チームが導き出した答えです。

【メカニズム(1)】山の壁による物理的な遮断  一つ目は、佐渡自体が物理的な「壁」となる効果です。  大陸から日本海を越えて流れてきた雪雲が、佐渡の北部にある大佐渡山地(金北山など)にぶつかります。雪雲は山を越えるために上昇し、その過程で風上側(大佐渡山地周辺)に多くの雪を降らせます。山を越えて風下(新潟市側)にたどり着いた空気は、水蒸気が減り、新潟市に到達する前に雪雲の勢いが弱まります。  日下教授は「湿った雪雲が越後山脈を越える際に雪が降り、関東平野に乾燥した風が吹くのと似た原理です」と話します。

【メカニズム(2)】風速の低下による雪雲の「再発達」の抑制  二つ目の要因は、佐渡によって風が弱められることにあります。  そもそも雪雲は、大陸からの冷たい空気が比較的暖かい日本海の上を通過する際、海面から水蒸気と熱の供給を受けて発達します。風が強いほど、この供給は活発になります。  しかし、佐渡を通り抜けた風は、島の陰になる新潟市周辺で風速が低下します。風が弱まるため、海面からの水蒸気や熱の供給が減り、一度弱まった雪雲が再び発達することが抑えられます。

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