ナミックス

上越新幹線のJR新潟駅から車でバイパス道路を経由して田園風景を約25分。日本海に近い工業団地の一角に、曲線が美しくガラスを多用した未来的な建物がある。同社の研究開発拠点「ナミックステクノコア」だ。

 設計は「建築界のノーベル賞」といわれるプリツカー賞を受賞した山本理顕氏で、同施設もBCS賞(建築業協会賞)を受けた。ナミックスの小田嶋壽信社長は「新しいものを生み出す当社の姿勢と重なる」と話す。独創的なデザインは国内外から訪問する企業や関係者にインパクトを与えるだけでなく採用活動にもプラスで、見学に訪れて「ここで働きたい」と入社した人もいるという。

 テクノコアの在り方は、未来志向で技術開発に積極的に取り組む同社の姿勢を映す。同社は約800人の国内社員のうちエンジニアが4分の1を占め、このうち2~3割が女性社員だ。毎年売上高の1割ほどを研究開発費に充て、施設内に分析装置や測定器など高度な機器を備え、試作ラインも持つ。年300件強の開発案件に取り組み、3割ほどを製品化する。

 同社の開発の特徴はニッチ製品をとことん磨く点で、これが強さに直結する。例えば、樹脂や硬化剤、添加剤など数十種類の原料を混ぜてつくる液状封止材。取引先ごとに基板の大きさや特性、ICチップとの隙間などによって要望が異なる。同社は取引先と密接に連携しながら液状封止材が固まる温度や粘り気、振動や湿気への強さなどを変えながら製品を設計する。ほかの製品も同じで、すべて取引先ごとの細かなニーズに応じたオーダーメードで提供する。各製品の供給量は、超大手メーカーに納める場合でも月200~300kgにとどまる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です